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やりがいを持って働けるか。“夜職かどうか”より大切なこと

仙台が地元なんですよ。高校時代はバスケットボールに明け暮れて、ありがたいことに大学への推薦の話まであったんですが……。

裕福な家庭ではなかったので、父が「進学するならバイトしながら通えよ」と。4年間を想像すると、自分にはそこまでの自信も情熱もない気がしました。どうせならお金も好きに使いたくて（笑）、営業職に就いたんです。

電子ブレーカーの法人営業をする会社でした。成績によって歩合給が付くので、やりがいはありましたよ。会社が倒産するまで10年勤めあげて。

その後はヘアサロンのコンサルタント、ライブチャットの運営会社で女の子のマネジメントという職歴ですね。いずれも営業時代に培ったコミュニケーション能力を買われての入社でした。実際どちらも6年ずつの在職でしたから、肌には合っていたと思います。

いわゆる“夜の仕事への負い目”みたいなものは、ライブチャット時代からありません。やはり昔貧しかったというのが大きいでしょうね。はっきり言ってそれどころじゃない（笑）。現に転職のきっかけも、母の病気だったりしました。実家に帰らざるを得なくて。

なので『奥様鉄道』に転職する時にも、見たのは給与や労働条件だけですね。“職業に貴賤なし”という言葉がありますけど、その通りだと思います。大事なのは自分が一生懸命やれるかということ。冒頭にも言いましたけど、“やりがい”ですよね。

『奥様鉄道』の仕事は、正直“ラク”。なぜそんな風に言えるのか

ただここに入社した時は驚きました。こういう言い方はあれですけど、正直仕事がラクで（笑）。

スタッフの主な業務は、キャストさんに出勤のお願いをしたり、『写メ日記』を書いてもらったり、接客面のアドバイスをしたりというところなので、マネジメントという意味では今までと変わらないわけですよね。

ところがどうもコミュニケーションが取りやすい。ストレスが少ない。わずか4か月で間の役職をすっ飛ばして、店長になれたぐらいなんです（笑）。

「なんでかな？」と考えると、それはウチが奥様店だからなんですよね。お子さんがいらしたり、何かやむにやまれぬ事情があったりで、仕事に対してきちんと向き合ってくれるキャストさんが多い。要は皆さん、ガチで稼がなきゃいけないわけです。

僕もそれまで以上に1人ひとりに真剣になりました。“お客様が付かない”なんてなったら、正直めちゃくちゃ胸が痛みますよ。すぐ話し合いですよね。

「日記の更新頻度上げてみます？　今は質より量かも」
「路線変えるのもありかもです」
「“これだ！”っていう写真は、会員限定ページに上げましょう」

で、こうして協力して頑張ると、すぐに結果に結び付くのもこの仕事の良いところだたと思います。“やるかやらないか”という要素が強い。僕の感覚で言うと、こんなにわかりやすく楽しい仕事って、なかなかないですよ。

何かしら前職は活きる。ゼロからじゃない。難しい業務もない

また、前職の経験が何かしら役立つのも、この業種のメリットだと思います。僕の場合もマネジメントだけではなく、写真の補正や加工を前職でやっていたんですね。これがお店の運営面で、すごく活きました。

同様に事務職の方はパソコンが苦にならないとか、営業や接客をしていた方はキャストさんと明るく話せるとか、Web制作に携わっていた方は、ホームページのテキスト作成が楽しいとか……。

自分の“できること”を核に、業務の幅を広げてもらえたらいいのかなと。「未経験で不安」という気持ちも確かにわかるんですが、社会人経験がある以上“全くゼロから”ということはないんです。

特に真面目に“自分の仕事”に向き合ってきた方は、すぐに馴染めると思います。デリヘルの業務に難しいこと・理解できないことって、そんなにないですから。

稼げるだけじゃなく、労働環境も整えてきた。性別も関係ない

結果を出せば出しただけ、見返りがあるのも頑張り甲斐に繋がっています。今で言うと、スタッフの月給は30万円、マネージャーで32万円、副店長で36万円、店長で40万円以上と、ウチはステップアップの道筋が明確なんです。

しかもここにインセンティブが付きますからね。店長ともなれば本当に、売上次第で給与は青天井という感じです。月に70万円、80万円を手にしている方だっていますよ。

その上でまた、『奥様鉄道』はこの15年の歴史の中で、労働環境も整えてきた会社です。通勤交通費は出ます。社会保険は当たり前に完備、勤務時間だって実働8時間＋休憩1時間です。有給休暇も取ってください。その方がみんなも取りやすくなるので（笑）。

性別も年齢も関係ないですから。ウチには20代もいれば、50代の新入社員もいるんです。やる気と実力次第で、みんなに上に行くチャンスがある。僕が作った4か月で店長の記録、そろそろ誰かが破ってくれるんじゃないかなって、期待しているぐらいです（笑）。

取材後記

執筆者

松坂 治良

「自分がキャストさんに助けられている気さえします」と小野さん。稼ぎたいのはみんな一緒。その思いが共有されているからこそ、スタッフとキャストさんで協力し合えるのでしょう。お話の端々から、職場の良い雰囲気が伝わってきました。